知っているようで知らない性格とは、まず性格とはなにか?分解してみましょう。
心理戦においてまず初めに把握しておきたい事が、相手の性格に自分の性格、人間の行動の予測に大きなウエイトを占めるのが性格で、そこでその個人独特の行動の仕方を掴むのが必要となります。
そうしてこの独特の行動基準となるのが性格、又はパーソナリティーとなります。
ですが人間の行動は各瞬間ごとに変化していますが、同時に様々な状況におけるその人間の行動を通じてある程度、変化しないものを考えることもできます。
これは大まかな考え方ですが、川の水はいつも変化し続けますが、川、というものは一定している、と考えてください。
性格の構造
1、気質
知性と並んで先天的で固定したもの
2、狭義の性格と人格
気質を中心として環境の影響で、次第に後天的な行動様式が作られる、これが狭義の性格で狭義の性格とは、社会的、道徳的な意味を持つ人格になります。
3、習慣的性格
後天的な社会的条件で形成される、日本人的行動など子供の時に植えつけられた教育的な行動
4、態度
ものごとに対する、好き嫌いといった反応
5、役割的な性格(ペルソナ;仮面というような意味合い)
例えば、医者は医者らしくや先生は先生らしい態度というような、ある場面に結びついた性格
性格は後天的に作られた精神的傾向ほど変化しやすいです。
6、個性(性格特性)
その人間を他人から区別する個々の特性、性格特性は社交的、残忍、短気や気長は性格特性となります。
7、素質(性能)
素質は芸術的素質などで、性能は役に立つ素質がどの程度備わっているかなど。
ざっとですがこれが人間の性格を作っている概要になります。ですから川の水はいつも変化し続けますが、川、というものは一定しているという様に、人間の性格も常に変化しておりますがその者の気質を中心に考えると多少の変化はありますが、三つ子の魂百までと云うのはあながち間違っておりません。
性格の形成
・遺伝
遺伝的なのものあるのですが、性格は知能よりもはるかに環境に左右され後天的な状態に左右され易いものです。それは自我の弱さから来るのか?それとも社会への適応からそうなのか?
それでも遺伝的な部分は無視できなく、先天的後天的と両面からおし計るといいと思います。
・家庭
人間の性格を形成する社会条件のうちで最も重要な場所が家庭です。
簡単にですが、甘やかせれていると、独立、的反抗的な性格になりやすく。
厳格にされていると、神経質、強情、サディズムな性格になりやすく。
拒否されていると、注意を引こうとし、落ち着きなし、反社会的、冷徹、劣等性な性格になりやすく。
支配されていると、消極的、服従的、自発性なしな性格にないやすく。
過保護にされていると、感情安定、思慮深く、親切な性格になりやすく。
かまい過ぎにされていると、幼児的、依存的、嫉妬、神経質になりやすい。
と、言うような傾向はありますが、性格は様々な要因が折り重なり形成されます。
過去に経験した反応のしかたや行動が後に残る事を習慣といい、習慣を作ることを学習といいます。性格も知能と同じように学習的であります。
反応の固定により性格が形成されるには、1、新しい反応が生じる 2、これが固定されて持続的なものになる。
これを水路づけ、といい、自我の防衛機能の心的過程を経て様々な条件により性格は形成されます。
あとは、文化的性格や社会的性格、日本人的性格、職業や役職なども人格形成に影響されていきます。
性格を読むには、大まかな性格を把握し、ひとつひとつ、後天的な仮面を剥いでいくとよいかもしれません。
それには反応を与え、態度を見る。
人間の性格は後天的な部分ほどすぐに剥げ落ちて行きます。。。